取手に残る伝説紹介 平将門生誕説など解説 茨城

茨城新聞
2024年8月30日

茨城県取手市内に残る伝説を紹介する企画展「史実と伝説のはざま」が、同市吉田の市埋蔵文化財センターで開かれている。

企画展は史料や人々の推測などを基に生まれた四つの伝説を解説。このうち平将門にまつわる伝説は、母(犬養春枝の娘)が実家のある同市内で将門を出産したというもの。春枝の先祖とされる県(あがたの)犬養(いぬかいの)宿禰(すくね)浄人(きよひと)は同市を含む相馬郡の豪族で、屋敷が同市寺田にある。ただ春枝と浄人との関係を証明する史料はなく、浄人が相馬郡の豪族だったかもはっきりしない。

企画展では、源頼政の墓や大鹿城をめぐる合戦などの伝説も紹介。同センター担当者は「伝説が生まれるにはそれなりの背景がある。100%本当とは言えず、100%うそとも言い切れないのが伝説の魅力」と来場を呼びかけている。同展は9月29日まで。