《キャンプを楽しもう》tama海terrasse(茨城・鉾田市)

茨城新聞
2024年6月22日

■海風や潮騒、心地よく

茨城県の水戸から国道51号を南下し、「旭総合支所入口」交差点を左折。坂道を下っていくと、畑ばかりだった風景から一変、視界に太平洋が飛び込んできた。

「tama海terrasse(タマ・うみ・テラス)」は、海を見下ろせる小高い丘に立つ宿泊施設。広がる地平線、心地よい海風、潮騒…。日常から離れ、癒やされるのにぴったりのロケーションだ。

多くの人が思い描くであろう〝キャンプ〟のイメージとは乖離(かいり)している。施設全体から高級感が漂い、トイレやパウダールーム、シャワールーム、炊事場は手入れが行き届いておりぴかぴかだ。コンセプトは「自然と時間を静かに感じる大人の場所」。利用者は40代以上や大きい子どもを連れた家族が多く、落ち着いた雰囲気だ。

フランスの片田舎をイメージしたグランピングコテージ(tama海terrasse提供)

キャンプサイトは計10区画で、いずれも80平方メートル以上。どこからでも海が見える。ファイヤーサイトはたき火台付き。フォレストサイトは木製のフェンスで仕切られ、区画内は愛犬とリードなしで過ごせる。シーサイトは海に近く、開放感あふれる。プレミアムサイトも海に近く、ウッドデッキ付き。デッキは丘から少し突き出しており、より風景が楽しめる。

グランピングコテージは2棟あり、フランスの片田舎をイメージしたデザイン。芝生の庭には、ブランコやたき火台が備え付けられている。設備は風呂やトイレ、台所、冷蔵庫など生活に必要なものがそろっている。タオルやシャンプー、スキンケアセットなどもあり、少ない荷物で泊まることができる。雨の日でも退屈しないように、ボードゲームも数種類用意してある。小さい子にとっては階段などのつくりが危険なため、宿泊は中学生以上限定。朝、夕の2食付き。

カフェ「Solamire」のテラス席(tama海terrasse提供)

リピーターらから評判なのは風景。全サイトオーシャンビューで、日によって海の様子や波音が違うところも何度も足を運ぶ理由になっている。周囲には街灯がなく、たき火は午後10時に完全消火するため、雲がなければ月や星の美しさを存分に味わえる。

「スーさん」の愛称で親しまれている管理人の鈴木浩二さん(51)は、「波の音で癒やされて、非日常をお楽しみください」と話した。

《プラスオン》地元食材でBBQ堪能

tama海terrasse内のカフェ「Solamire(ソラミーレ)」は、海を見ながら地元食材を堪能できる。ランチやカフェメニュー、手ぶらで楽しめるバーベキュー(BBQ)プランなどを提供している。

ランチはパスタやリゾットなど、洋風メニューがそろう。旬の果物を使ったデザートもあり、現在は「完熟メロンの半(パ)カットパフェ」を販売中。担当者が選び抜いた鉾田市産メロンだけを使う。

BBQは要予約。県内のブランド肉である常陸牛や常陸の輝き、つくば鶏のほか、県産野菜を味わうことができる。

営業時間は午前11時から、午後2時半ラストオーダー。定休日は月、火曜。

■インフォメーション

住所…茨城県鉾田市玉田1055の9/宿泊料…ファイヤーサイト1万円~、フォレストサイト1万3000円~、シーサイト1万5000円~、プレミアムサイト2万円~。いずれも大人2人利用料。グランピングコテージ1人当たり3万3000円~/定休日…火曜。営業時間…午前11時~午後3時/キャンプサイト予約は「なっぷ」、コテージ予約は「じゃらん」から。問い合わせは(電)0291(32)7744。