アイロンビーズで非日常的空間演出 水戸芸術館で沼田さん作品展 茨城

茨城新聞
2024年3月8日

若手作家の新作を紹介する企画展「クリテリオム100 沼田侑香」が茨城県水戸市五軒町の水戸芸術館で開催されている。アイロンビーズで作られた3人の人物が目を引くインスタレーション「Hotel Room」を展示し2次元と3次元を超えた新たな空間をつくり出している。5月6日まで。

沼田さんは1992年、千葉県生まれ。東京芸大で油彩画を学ぶ中で、カラフルなアイロンビーズに画材の可能性を見いだした。沼田さんは「絵画と違って表と裏がある。平面と立体、そのどちらでもなさに引かれた」と振り返る。

床に沈み込んだベッドには、アイロンビーズで作られた男性が横たわる。ビーズの粒が画像のピクセルのように見え、デジタルの世界に入っていくような感覚を味わえる。沼田さんは「日常を壊すような作品。非日常的な空間を楽しんでほしい」と来場を呼びかけた。