手作りで気分先取り クリスマスリース  

上毛新聞
2016年11月18日

日に日に寒さが増し、街を歩くと早くもクリスマス向けの商品を見かけるようになった。クリスマス本番にはまだ時間がある。本格的なクリスマスリースを作ってみようと、園芸・造園を手掛ける高崎松風園(高崎市八幡原町)を訪ねた。

同園の春山裕美さん(29)に、スタンダードな植物を使ったリース作りを教えてもらった。クリスマスカラーを意識し、緑の美しい葉や赤い木の実、リボンなどを組み合わせて作り上げていく。
用意する物は、植物のつるで作られた輪っか形のリース台、「コニファー」と呼ばれる常緑針葉樹の葉、クロガネモチなどの植物の赤い実、松ぼっくり、綿の実、リボン、固定用のワイヤなど。完成したときの大きさを考えてリース台を選ぶことが重要だ。

まず最初に、リース台へコニファーを固定していく。10センチほどに切った葉を、つるの間に差し込みワイヤで固定。「時間がたつと、植物がやせて抜けてしまうので、引っ張っても抜けないくらいにしっかりと固定する」「内側や側面にもきちんとコニファーを固定することで、全体のボリューム感が増す」などと春山さんにアドバイスしてもらった。

全体をコニファーで覆っても、一部分をつるが見えるように残しておいても良い。土台ができたら、次は飾り付け。溶かした樹脂で接着するグルーガンを使う方法もあるが、準備が簡単なワイヤを使う。クロガネモチの実や松ぼっくりなどを、固定しやすいようにワイヤを通してひねっておく。
「飾り付けは左右対称にせず、わざとずらすことで変化が出て面白い」と春山さん。全体のバランスを見ながら、自分のセンスで飾り付ければ完成だ。

◎木の実やドライフルーツ 身近なもの材料に
材料は自由なので、身近にあるものや好きなもので飾り付けて構わない。ドライフルーツを使っても、かわいくできるという。アレンジする時の参考にしたい。コニファーには、香りに精神を落ち着かせる効果があるとされているものも多く、見た目だけでなく香りも楽しめる。ただ、生の植物を使っているので、強い日差しには注意が必要。直射日光が当たらない場所に飾っておいた方が、色合いが長持ちするという。

リースと同じような材料で作る「テーブルフラワー」も人気という。リース台の代わりに吸水スポンジを使い、花やコニファー、ろうそくなどを差し込み食卓を彩る。クリスマスまで花を取り換えながら楽しめる。
大きさや材料によって変わってくるが、リースは3千~5千円ほどで作れる。出来合いのものを買うよりも自分で作った方が愛着が増すほか、完成形をあれこれ考えながら、飾りを選ぶのも楽しい。初心者でも簡単にできるため、公園で拾った木の実や身近なものを使って、親子で作ってみてはいかが。