斬新発想の陶芸品完成 笠間、笠間高生と筑波大生連携

茨城新聞
2016年10月19日

授業や講義で陶芸を学ぶ県立笠間高美術科の生徒と筑波大学芸術専門学群の学生が、共同で陶芸品を完成させた。初の高大連携事業で、作陶技術やコミュニケーション能力を磨く狙い。計32人が生徒・学生混成の7班に分かれ、3Dプリンターを用いるなど斬新な発想で制作し、8、9両日には笠間市内のイベントでお披露目するとともに販売した。

事業は5月からスタート。班ごとに、会員制交流サイト(SNS)やテレビ電話も活用して何度も検討を重ね、指導者たちに技術面のアドバイスも求めながら制作した。

完成した陶芸品のうち、肉球型のくぼみがある皿は、かわいらしさよりも「リアル」を追求したいとの考えから、大学の3Dプリンターで作成した石こう型で成形。同大3年の岩根美樹さん(21)は「仕上がりは理想に近いが、粘土に練り込む顔料が足りず淡い色になったのは残念」と、複雑な表情を浮かべた。

箸置きを重ねるとニンジンの形になるカラフルな箸置きセットは当初、手作りしてみたが、バランスよく積めなかった。意見を出し合って試行錯誤の末、型の使用にたどり着いた。同高2年の小林由(ゆい)さん(16)は「(美術作品の制作は)普段は1人なので、協力することの大切さを実感できてよかった」と振り返った。

このほか、パンダの陶人形が茶わんの縁にぶら下がったセット、輪切りレンコン型のブローチ、重ねると富士山型になる皿など、発想豊かな陶芸品が完成。1班当たり30点前後を用意し、市内で開かれたイベント「笠間浪漫(ろまん)」に出品、2日間で7~8割が売れるなど来場者から好評を得た。

同高美術科の垣沼千亜季教諭(34)は「ものづくりの魅力と難しさ、共同で何かをやり遂げることを学び、今後に生きる経験になったのではないか」と話し、それぞれの成長に期待を寄せた。

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