梅雨晴れ、葉タバコ収穫始まる 坂東

茨城新聞
2020年6月18日

茨城県内で葉タバコの収穫が始まっている。梅雨晴れの17日、坂東市では鮮やかな緑色のタバコ畑で葉をかく生産者の姿が見られた。

収穫は葉が成熟し色が黄色に変わる根元から行われ、乾燥させた後、日本たばこ産業に出荷される。かつて茨城県は作付面積が全国1位になるなど、指折りの生産量を誇っていた。

同市内の契約農家は、ビニールハウスで約1カ月かけて乾燥させる品種「バーレー種」の生産を行っている。他品種だと機械乾燥により約1週間で仕上げるところを、温度、湿度管理に手間をかけじっくり乾燥させる。

先祖代々、100年以上にわたり栽培する同市逆井の和田政男さん(74)方では、2メートル近い背丈のタバコが生い茂る。「収穫時期の見極めが難しい。タイミングがずれると品質が落ちるので、晴れてくれて助かる」と話し、熟練した手つきで葉をもぎ取っていった。