《いばらき紀行》古道、兵の息吹 利根町
茨城新聞
2020年6月15日
利根町北部の新興住宅地近くの里山に、鎌倉時代の古道数百メートルがひっそりと残る。武士たちが幕府にはせ参じ、物資の輸送路でもあった幹線道路、鎌倉街道とされる。約20年前までは荒れていたが、その後、整備が始まり、今は地元のボランティアグループが中心となって、手入れをする。街道には石造りの八幡神社や道しるべもあり、兵(つわもの)の息吹が聞こえるかのよう。里山の地主の一人で同町押戸、川村典男さん(70)は「後世に残すべき歴史的な史跡」。自身も整備に加わり、街道再興に汗を流す。