若手花火師の登竜門に 40歳以下対象に競技会 年齢限定、全国初 高崎・倉渕 2月

上毛新聞
2020年1月2日

 高崎市は27日、40歳以下の花火師を対象にした花火競技会「高崎HANABIコンクール」を2月1日に道の駅くらぶち小栗の里(同市倉渕町)で初めて開催すると発表した。若手、中堅職人の登竜門となることを目指すとともに、倉渕地域のにぎわい創出につなげたい考えだ。若年の職人に限った競技会の実施は全国で初めて。

 大会は市倉渕支所や地元商工会などでつくる実行委員会(大会会長・内山充上毛新聞社長)が主催する。若手が自由な発想で活躍する場にしようと、参加は日本煙火協会青年部会に所属する40歳以下の製造業者に限定した。

 競技では花火玉のサイズに応じて1玉当たりのポイントを設定。規定ポイント内で2.5~5号玉を自由に組み合わせて打ち上げ、最後に発射を義務付ける7号玉1発を含めて1分以内で演出を競う。タイトルとの整合性や色の鮮やかさ、全体の完成度のほか、安全性なども加点方式で評価する。

 審査員は東京大の新井充教授をはじめ、日本煙火協会の磯谷尚孝会長、日本煙火芸術協会の青木昭夫会長ら計5人で構成。大会事務局は「評価の信頼性を高めるため、国内の主要大会で長年審査に携わっている専門家に依頼した」と説明している。

 初開催の今回は秋田から佐賀までの20人が出場する予定。最年少は山梨県の25歳という。

 事務局によると、倉渕地域は視界を遮る建物が少ないことに加え、山に囲まれているため音が反響しやすく打ち上げ花火に適している。冬季は製造の閑散期でもあり、職人が大会に集まりやすい利点もある。

 市倉渕支所地域振興課は「全国に先駆けて若手、中堅職人が活躍する場を提供し、登竜門として確立したい。さらにイベントによって交流人口を増やして地域振興につなげたい」と期待している。

 当日は会場で同道の駅が飲食店のブースを設置する。打ち上げは午後6時から。問い合わせは同課(☎027-378-4522、28日~1月5日休み)へ。