初心者も楽しめるハゼ 大洗・涸沼川 手ぶらで親子釣り教室 茨城

茨城新聞
2025年10月26日

どこで、何を、どう釣ればいいのか? 釣り初心者が最初にぶつかる壁だ。今なら私の推しは旬のハゼだ。海水と淡水が混じり合う汽水域に生息するハゼは初心者も簡単に釣れて人気が高い。今回は当店創業50周年を記念し、茨城県大洗町の涸沼川で開いた「手ぶらで楽しめる親子のための釣り教室」の様子をお伝えする。

ハゼは汽水域の砂泥地の底をはって移動しながら、エビや昆虫類を捕食する1年魚。夏は10センチ前後の子ハゼが釣れる。

タックルは2メートル前後の投げ釣り用さおに、3号のナイロン糸100メートル巻きのリール。ちょい投げ用さおやバスロッドでも代用できる。仕掛けは、てんびんに蛍光オレンジのタイコ型3号、赤ハゼ針6号の1本針にした。根掛かりを想定し予備の仕掛けは多めに。餌は青イソメにした。

好天の下、親子でハゼ釣りを楽しみ満足顔の参加者=大洗町

教室ではさおの扱い、餌の付け方、場所選び、釣り方のコツを説明。その後は釣り場を回って餌の付け方の確認と、糸が絡んだ際の対処法などをレクチャーして回った。

ハゼは仕掛けを底に着けて、さお先を軽く上下に誘うと針先に「プルッ」とアタリがくる。この時にさおを上げると釣れる確率は半分。確率を上げるにはプルッの前、餌を吸い込む瞬間のアタリを捉えることが大切だ。

涸沼川のハゼは底付近や際周りでアタリがあるため、その付近を狙うよう参加者に助言。潮が動く時間帯が狙い目だが天気も重要で、晴れ間が広がったこの日は最適だった。

開始から10分。昨年に続き埼玉県から参加した小池健次さん、早百合さん、陽真さん一家のさおに待望のアタリだ。釣れたのは約16センチ。好調の秘密を聞くと、ポイントを見つけたことと、手返しが昨年より良くなったことだという。

今年は教室前にキャストも練習。その成果が飛距離に表れ、狙ったポイントに投げられるようになった。子どもも餌付け、キャスト、針がかりした魚を外せるようになり、親子それぞれが釣りに集中できた。この日の釣果は15~18センチのマハゼ35匹だった。他の参加者も、ハゼのほかボラやクロダイの仲間のキビレを釣っていた。

「教室を通して子どもの成長を感じられた。家族には大事な時間」という健次さん。主催者としてもうれしかった。他にも「手ほどきで楽しくハゼ釣り体験ができた」「意外と簡単に釣れて満足」「釣れたハゼは、天ぷらにします」などうれしい声が寄せられた。(金丸釣具店店長・石田直也)