遺愛の切金細工やすずり 家康の孫娘「千姫」 満徳寺資料館で企画展 群馬・太田
上毛新聞
2025年10月15日

徳川家康の孫娘、千姫(1597~1666年)と群馬県太田市との縁を紹介する企画展「千姫と満徳寺」が12月14日まで、縁切(えんきり)寺満徳寺資料館(太田市徳川町)で開かれている。所蔵資料のほか、菩提(ぼだい)寺の弘行(ぐぎょう)寺(茨城県常総市)所蔵の大型すずりなど計13点が並ぶ。太田市などゆかりの地では千姫を主人公としたNHKの大河ドラマ化を目指す動きもあり、関連を再認識してもらう。
千姫は江戸幕府2代将軍秀忠の長女。大坂夏の陣の後、嫁ぎ先の豊臣家と離縁するため「縁切寺」として知られる満徳寺で縁切りをしたと伝えられる。企画展では千姫が持参したという愛染明王の切金細工や縁切由緒書きなど、同資料館に残る関連資料が並ぶ。
弘行寺からは、家康が千姫に譲った重さ7キロを超す大型の「双龍紋硯(すずり)」などを借り受けた。千姫生誕400年の1997年の発掘調査で、遺骨を納めたつぼや石櫃が発見されており複製品を展示。来館者が見入っている。
午前9時半~午後5時。月曜休館(祝日開館、翌日休館)。入館料200円(中学生以下無料)。10月26日午後1時半から、弘行寺学芸員の土井義行さんが講演する。問い合わせは同資料館(☎0276-52-2276)へ。