《釣り》クロダイ 強い引き満喫 東京湾チニングゲーム ルアー使い分け本命誘う

近年は東京湾のクロダイ(関西ではチヌ)の個体数が増え、おかっぱり、ボートともにルアーゲームのターゲットとして人気の東京湾チニングゲーム。今回は千葉県木更津市のガイド船「ORCA」に乗り、トップウオータールアーでクロダイを狙うチヌトップに繰り出した。
水温が上昇する夏は、クロダイが水面付近で活発に捕食行動をするため、有効な釣り方だ。
用意したタックルは、ロッドが7フィート前後のバス、エギング、ボートシーバスロッド。リールはスピニングリール3000番台。PEライン0.6~0.8号、リーダーはナイロンライン3~4号。
ルアーは70ミリ前後で、水をかき分けるアクションと「ボコッボコッ」と派手な音でアピールする「ポッパー」と、左右に首を振るドッグウオークで水面に漂う小魚を演出する控えめなアクションの「ペンシル」を使い分けた。

今回使ったバス用のカーボン製スピニングロッドとトップウオーター用ポッパー
ポイントまでは約10分で到着。実績あるアイマの「エアラコブラ」、シマノ「ライズジョイント」をメインに、いよいよチヌトップに挑戦だ。ルアーをキャストし、小刻みにアクションを取って本命のバイトを待った。
強い日差しから目を守り、視界を確保するため偏光グラスを持参した。水面の反射を抑え、水中が見える偏光グラスを通すと、海水がクリアの時はクロダイの姿が見えるほどポイントが浅い。
クロダイを探しながらキャストを繰り返すと何やら不穏な影がルアーの後ろに忍び寄る…。ここでルアーのアクションのリズムを変えるとクロダイに見切られてしまうのでリズムを変えず、本命のバイトを辛抱強く待つ。
そしてついに待ちに待ったクロダイのバイト! 背びれが水面から飛び出し、ボコッと音を立ててルアーが水中へ引き込まれる。しかしアワセは禁物だ。
貝を砕くほど強い顎を持つクロダイ。鈎(かぎ)が貫通する前にアワセるとルアーがすっぽ抜ける。むしろアワセは不要で、魚の重みを感じたらゆっくりさおを立てるだけで針がかりする。
フッキングしたら後はテンションを緩めず、巻き寄せるだけ。しかし体高のある魚が時折見せる、独特の強い引きはチニングゲームの面白みの一つだ。
目で見えるトップウオータールアーでスリルあるバイトやクロダイ独特の強い引きが味わえる東京湾のチヌトップ。9月ごろまで釣れるが、真夏の今がシーズンたけなわだ。まだまだ暑さが続く中、熱中症や紫外線対策、小まめな水分補給をしながら楽しんでほしい。(上州屋新つくば店・高橋佑一)