29キロの「峠コース」復活 群馬・安政遠足侍マラソン
全国から仮装ランナーらが集う群馬県安中市の第51回安政遠足侍マラソン大会(5月11日、安政遠足保存会・市主催)について、市は先着順で2月3日午前10時から申し込みを受け付ける。安中、松井田両市町の合併20周年の記念大会と位置付け、目玉の一つとして第45回大会以来6年ぶりに長野県境の熊野神社を目指す「峠コース」(28.97キロ)を復活させる。
峠コースの舞台になる、国道18号旧道から峠に位置する熊野神社までの古道「中山道碓氷峠越(ごえ)」(約8キロ)は昨年12月、国史跡指定への答申を受けた。沿道には多くの歴史的資産が残る。岩井均市長は「悠久の歴史の中を走れる大会を大変誇りに思う。江戸時代の藩士のごとく中山道を駆け抜け、碓氷峠を目指し、歴史のロマンを感じてほしい」と呼びかける。
峠コース復活に伴い、市職員らは昨年12月、ゴールとなる熊野神社から碓氷峠を下って、ルートとなる現地の状況を視察した。降雨の影響で路肩が崩れるなどしていた山道の復旧箇所を含め、改めてコースの安全性を確認できたとし、正式に実施を決めた。
大会への参加申し込みは2月17日午後5時まで。峠コースの他に、碓氷峠くつろぎの郷(峠の湯)までの「関所・坂本宿コース」(20.15キロ)で開催する。定員は峠コースが150人(参加料8000円)、関所・坂本宿コースが1600人(7000円)。希望者はインターネットで手続きする。
大会は、江戸時代に安中藩主の板倉勝明が心身の鍛錬を目的に安中城から熊野神社まで藩士を走らせた故事に由来する。レースとして走るだけではなく、ランナーの多くが思い思いの仮装で出場するユニークなマラソン大会として定着し、市を代表するイベントとなっている。
問い合わせは市スポーツ課(☎027-382-2500)へ。