軽食、スイーツ、銭湯…サイクリングでお薦めの店巡って 田中商店(群馬・桐生市)の貝之瀬さんがマップ作成
自転車愛好家に群馬県桐生市内の魅力を伝えようと、同市梅田町の雑貨店「田中商店」の店主、貝之瀬賢人さん(34)が「桐生サイクルマップ」を作った。飲食店などサイクリング中にお薦めの市内の店舗情報が詰まっていて、貝之瀬さんは「サイクリストにいろいろな店を知ってもらいたい」と期待している。
梅田地域は梅田湖を中心に自然を楽しめるサイクリングスポットとなっていて、3年前のオープン以降、同店にも頻繁に愛好家が立ち寄っている。
自身も自転車が趣味の貝之瀬さんは、市外の愛好家から「帰りに寄れる店はないか」と聞かれたことを受け、マップ作りを発案。市の魅力向上に寄与するアイデアに補助金を支給する「桐生シティブランディングコンテスト」に昨年応募し、審査の結果、交付先に選ばれた。クラウドファンディング型ふるさと納税で集まった約35万円を活用してマップを作り、4月から協力する23店で配っている。
市内には魅力あふれた個人営業店がたくさんあると日頃から感じていた貝之瀬さん。マップには飲食店はもちろん、軽食やスイーツをテイクアウトできる店やサイクリング後に汗を流せる銭湯など、市内を走る際に役立つ情報を載せた。
自転車を趣味とする視点を生かし、サイクルラックの設置の有無も記載。各店の交流サイト(SNS)のQRコードを載せて詳しい情報に触れられるようにしたほか、外国人でも読みやすいよう説明に英訳を添えるなど工夫した。
併せてホームページを開設し、マップをインターネット上でも公開。スマートフォンでの閲覧や、事前に印刷できるようにした。
今後、年1回のペースで掲載店などの情報を更新する。狭い範囲に店舗や名所が集まる地域の特性を生かし、マップ上の店を巡るツアーや愛好家と市民が交流するレースといったイベントの開催も構想。将来的に「自転車の町 桐生」を実現したいと思い描く。
貝之瀬さんは「市内を訪れるサイクリストに桐生の自然や魅力を知ってもらいたい。今よりももっと多くの自転車が行き交う街になればいい」と期待した。