羽黒神社、収蔵庫が完成 県文化財 巨大絵馬を展示 筑西

茨城新聞
2019年11月24日

筑西市甲の羽黒神社の文化財収蔵庫が完成し23日、秋例大祭に合わせ、須藤茂市長や市関係者、氏子らに初めて公開された。同神社の歴史的「宝物」を収蔵するとともに展示スペースが設けられた。初公開に合わせ、同神社の所蔵する江戸時代に奉納された巨大な絵馬=県指定文化財=と、上羽黒神社(同市岡芹)が継承してきた同様の絵馬=同=が特別に並べられた。

同神社は、鎌倉-南北朝時代に作られた「木造愛宕明神立像」や県内最古級の「木造狛犬(こまいぬ)」など、複数の県指定文化財を保有している。しかし、一般市民の目に触れる機会は少なく、保安上の観点もあり、収蔵庫設置は長年の課題だった。収蔵品は今後、まつりやイベントなどで公開され、市民が見ることができる。社会教育の機能や新たな観光スポットとしての役割も期待されている。

収蔵庫は鉄筋コンクリート平屋で約40平方メートル。2018年10月に着工し、19年3月に完成。11月まで建物を乾燥させる「枯らし期間」が設けられたことで、同日の公開となった。総事業費は1728万円。うち、市が500万円を補助した。

同神社総代会副会長の浜野浩也さん(83)=同市丙=は「立派な文化財で感無量。神社が持っているとは聞いてきたが、素晴らしい。初めて拝見した。これから多くの市民が見られる」と喜びを表した。

収蔵庫は20年1月13日、周辺で開かれるだるま市に合わせ一般公開される。問い合わせは市文化課(電)0296(22)0183

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