稲わらで“生殖”表現 行方で奇祭、ナーバ流し

茨城新聞
2017年5月27日

行方市蔵川の御船神社に伝わる奇祭「ナーバ流し」が24日、同神社近くの水田で行われた。ナーバとは苗束の意。氏子たちが稲わらを編んで“生殖”を表現する飾りを作り、五穀豊穣(ほうじょう)を祈って同神社の神田に奉納する神事。田植えが終わる時期の毎年5月24日に行われる。生殖の様子を稲に見せることで、実り豊かになることを祈るという。

同日午前8時ごろに氏子たちが集まり、男女の性器や井戸などを表した飾りを、稲わらを使って丁寧に仕上げていった。完成した飾りは神田のあぜに立てた竹につるし、氏子たちは静かに手を合わせて今年の豊作を祈った。

氏子総代長の大槻良一さん(69)は「豊作を祈るナーバ流しは地元でずっと昔から続いている。作り方を忘れないよう、図面をノートに書いて引き継いでいる」と話した。

飾りは外さず、朽ち果てるままに放置する。 

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