祓い・清めの民俗紹介 大人形や亀甲、伝承42点 常陽史料館で企画展 茨城・水戸

茨城新聞
2026年9月25日

災害や病気といった苦しみから逃れられるよう人々が願いを込めた茨城県内の民俗行事について紹介する企画展「祓(はら)い・清め・祈り-身近な自然から生まれたカタチ-」が同県水戸市備前町の常陽史料館で開かれている。会場は数々のわら人形と神事資料を並べた二つのエリアに大きく区分。石岡市井関地区に伝わる「大人形(おおにんぎょう)」のほか、鹿島神宮(鹿嶋市)所蔵の占いで使われた「亀甲」など計42点が展示され、県内各地のさまざまな伝承に触れることができる。

ひときわ目を引くのが全身をスギの葉で覆われた高さ2メートル、重さ70キロにも及ぶ「大人形」(石岡市指定無形民俗文化財)だ。江戸時代中期の「天明の大飢饉(ききん)」後から、井関地区に伝わるとされる。

大人形は住民の手で年1度制作。疫病などの厄災が入り込まないよう願いを込めて、地区の境界に配置される。

「亀甲」は亀の甲羅を焼き、ひびの入り具合などで占ったと伝えられるもの。かつて、同神宮の女性神官「物忌(ものいみ)」を選ぶ際に使われたとされる。

企画を担当した同館学芸員の大曽根麻希子さんは「なくなりつつある地域の伝統を伝えるとともに、平和な世の中を願う人々の思いを感じてほしい」と話し、来場を呼びかけた。

同展は11月7日まで。午前10時~午後5時。日、月曜は休館。企画展に関連した講座も複数開かれる。問い合わせは同館(電)029(228)1781。