真壁城跡 発掘の全貌 貴重な火鉢や硯並ぶ 茨城・桜川で調査30年企画展

茨城新聞
2026年7月2日

国指定史跡「真壁城跡」の30年にわたる発掘調査の全貌を示す企画展「真壁城跡、発掘の現在-。」が、茨城県桜川市真壁町真壁の真壁伝承館歴史資料館で開かれている。国の指定を受けた1994年の翌年から断続的に発掘調査が行われ、土器や陶器、硯(すずり)が見つかった。特徴を示すこうした貴重な遺物の数々から、当時の真壁城の様子がうかがえる。同展は9月30日まで。

現在の同市真壁町古城にあった真壁城は中世の武士、真壁氏の居城。鎌倉時代、討伐を受けた小栗氏とともに、小栗氏を支援していた真壁氏も鎌倉府の攻撃を受け、落城した。

真壁城跡から出土した松ぼっくり。リスが食べた残りのものもある(右下の三つ)

城跡は筑波山系から低地に延びる尾根上に築かれた城郭で、東西930メートル、南北570メートルの規模を持つ。遺構は堀と土塁が主体で、石垣を用いない北関東の戦国時代における城郭の特徴をよく表している。

同展で目を引くのは、炭を燃やして部屋を暖める火鉢で、特別な品だったとみられる。遺物の数の約9割を占める素焼きの土器小皿「かわらけ」は珍しい直径25センチの特大サイズもある。堀跡の中から出土した松ぼっくりも展示。形状から「森のエビフライ」と呼ばれるリスが食べた後のものもあり興味深い。

このほか、中国産天目茶碗や硯、香道具、盤双六(すごろく)の駒も並ぶ。

市教育委員会文化財課課長補佐の越田真太郎さん(50)は「ただ遊んでいたのではなく、当時の武士たちは情報を仕入れるために必死に教養を学んでいた」と説明する。

通常の企画展の2倍の会期設定がされており、越田さんは「これだけまとめて展示する機会はなかなかないのでぜひ見てほしい。現在残る真壁の街並みは真壁城の城下町から始まったもの。地元の人たちにそのルーツを改めて感じてもらいたい」と呼びかける。

入館無料。月曜休館(祝日の場合は翌日休館)。問い合わせは同館(電)0296(23)8521。