《釣り》テンヤで9キロ超マダイ 茨城・鹿島沖 常軌逸した大きさに歓喜

茨城新聞
2026年6月14日

私はいつも、ひとつテンヤのマダイ釣りの腕を常磐の海で磨いている。海が変わると船の流し方や釣り方も違ってくるもの。今回は4月末、鹿島灘のテンヤマダイを練習するべく鹿島旧港(茨城県鹿嶋市)の長岡丸にやってきた。

少し風が吹く予報だが、風任せになるのか、パラシュートの釣りになるのか。とにかく今日は練習だとの心構えで船に乗り込み、右舷の胴の間に陣取る。

常連客に挟まれて、足元の海水を張ったおけをのぞくと虫かごに入った生きエビ餌が元気よく泳いでいる。

虫かごに入った元気な生きエビ餌

船長によると生きエビは、よく動いて獲物にアピールするので、エビの大小に関係なく大物が釣れるという。私を含め13人を乗せた船は港を出ると真沖へ向かう。約30分後、水深38メートルのポイントへ。まずは横流しでスタートだ。

風は思ったほど強くない。35グラム(9号)のテンヤを入れると、ラインがどんどん斜めに入って着底ははるか遠く。潮は速い。船長は「パラシュート入れます」と潮に乗せる流しに変更。

パラシュートを入れるとテンヤは適度に船底に入ったり払って出て行ったりとアクティブな潮を感じる。何度か入れ直したがエビは尾をピンピンさせ元気だ。

早速アタリを捉えるが釣れたのはホウボウ。カナガシラもよく釣れる。常磐ではカサゴやハタなど根魚がよくかかるが、こちらではあまりポピュラーではないようだ。ベラの餌取りがないのはうれしい。

そうこうするうち船の前の方で3キロ級、2キロ級が次々と釣れ出す。同時に3人がさおを曲げており、船長はタモ網を手に大忙しだ。

私も波に乗りたいところだが、ヒットしたのは割と大きめのイナダ。船の後ろは青物ばかりの感じ。私は1キロのマダイを釣り上げられ幸いだった。

流れを変えたいと思った矢先、船長は大きくポイントを移動。再びパラシュートを入れ仕切り直す。元気のいいエビを針に刺し水深35メートルに沈める。テンヤは思ったより垂直に漂い、さおいっぱいに誘いをかけると高いところでアタリ!

小さくアワセを入れてすかさず大きく巻きアワセ。しかし感触がおかしい。根掛かりか。いや位置は底から遠いはず。何かが首を振るでもなく、走るでもなく、底で悠々としている。

ちょっと上げると鈍く重く潜られてしまう。しばらくしてやっとゴンゴンと重戦車のように走り出した。

もしかしたらマダイかも、と格闘15分。やっと姿を現したのは想像を超える畳のよう(に見えた)な大ダイ。海面に浮いた瞬間、船長の網に入った。

船長と固く握手を交わした。常軌を逸したデカさの重量は9.26キロ。練習のつもりだったが「長岡丸すごいな!」これに尽きた。(奔流倶楽部渓夢・上谷泰久)