「自分を映す鏡」友人らを油彩に 群馬・前橋 26日まで高畑さん個展
上毛新聞
2025年10月1日

国内外で活動する群馬県前橋市出身の現代美術作家、高畑早苗さん(東京都中央区)の個展が、前橋市敷島町のフリッツ・アートセンターで開かれている。友人らを描いた油彩15点を展示。長期インタビューや心を通わせた語らいから描き上げ、高畑さんは「共同作業から生まれたポートレート」と言い表す。
高校卒業後の1977年、パリに渡りデビュー。80年代を米国で過ごし、画業を続けてきた。生きる意味を自問し続けた30代の頃、自らが暮らした街の友人を訪ねてはその答えを探し求めたという。
こうした経験がポートレートのシリーズの下地となった。ニューヨーク時代に深く付き合い、「人生のメンター(助言者)」と敬愛する現地の夫婦を描いた作品は、3枚のキャンバスで構成する。左右の1枚ずつに夫婦を大きく描き、その間に描いた渦のような表現が目を引く。会場の中央に効果的に飾られている。
同センターでのこのシリーズの展示は30年ぶり。10月26日まで。入場無料。午前11時~午後6時。火曜休館。問い合わせは同センター(☎027-235-8989)へ。