ハナショウブ、優しげに ひたちなか・馬渡はにわ公園 茨城
茨城新聞
2025年6月13日

国史跡「馬渡埴輪(はにわ)製作遺跡」がある茨城県ひたちなか市の馬渡はにわ公園で、ハナショウブが見頃を迎えている。遺跡を囲む湿地帯のゾーンに約3500株が植えられており、濃い紫色の花を付ける品種を中心に優しげな花びらを広げている。
丘状になった遺跡の縁に「花しょうぶ園」のゾーン(広さ1800平方メートル)がある。株はもともと、市内の愛好家、飛田忍さん(80)が自宅の庭で育てていた。1991年に市が寄付を受け、移植。その後も飛田さんなどが世話をしていたが、2004年に普段の管理を含めて市に移管された。
雨が降る11日には、ぽつりぽつりと散歩がてらに訪れる人があり、傘を手に観賞する姿が見られた。家が近所という80代の女性は「数日前よりも花数が増えた。ぬれて、しっとりとした方がいい感じ」と話した。
週末の14、15の両日には地元の弥生西谷津自治会の有志が来園者に湯茶を出し、もてなす。同自治会副会長の塩崎昌嗣さん(73)は「たくさんの人に来てもらうと、張り合いがある」と話した。