バイクで世界巡る2人旅 常陸太田・滑川将人監督 13日から全国映画館 茨城

茨城県常陸太田市出身・在住の映画監督、滑川将人さん(44)がパートナーの女性と2人乗りのバイクで世界を巡ったドキュメンタリー映画「タンデム・ロード」を製作し、全国の映画館30館以上で13日から、順次公開される。国境を越える際のトラブルやバイクの故障、けんかなどを経ながら、2人が現地の人との触れ合いを通して成長していく姿を描く。茨城県内は20日からイオンシネマ守谷で上映。21日には同所で舞台あいさつとサイン会を行う予定だ。
映画は2013年6月から427日間、バイク1台で約6万キロを走行し、ロシアや欧州、南米など約30カ国を巡った旅の記録だ。2人乗り(タンデム)で共に旅したのは当時のパートナーで、現在は妻の長谷川亜由美さん(39)。人と関わることが苦手だったが、旅を通し大きく成長した。
滑川監督は多くの映画に演出部として携わってきたが、劇場上映される映画の監督を務めるのは初めて。幼少期に地元で農作業に向かう祖父のバイクに乗せてもらっていたことが旅の原体験という。
最も印象に残っている国はロシアだといい、「旅をした時からロシア情勢は変わってしまったが、僕たちは家族のように優しくしてもらった。僕たちと何も変わらない人間、家族がいた。ある意味で『自分』が世界中にいるように感じた」と強調。「映画を見てくれた人が、成長していく彼女(亜由美さん)や各地で出会った人の姿を、自分自身のことのように感じてもらえたらうれしい」と語った。