筑西市内の出土品紹介 土器や道具 市役所で企画展 茨城

茨城新聞
2025年5月29日

茨城県筑西市内の発掘調査で出土した遺物を展示する企画展「ちいさな博物缶(かん)? ちくせいの歴史を覗(のぞ)く」が同市役所1階で開かれている。縄文土器や弥生土器、古墳時代の土師器(はじき)など30点がそろうほか、旧石器時代から現代に至るまでの市内の出来事を年表で紹介している。

市教委文化スポーツ課によると、3月に市立中央図書館(同市下岡崎)で開いた同様の企画展が好評だったことから、同市役所でも開催している。

縄文土器の鉢や土師器のかめ、弥生時代の布織りの道具「紡錘(ぼうすい)車」などを展示している。すずりに使う水を入れる道具「鳥形水滴」は、小鳥の形をした愛らしい姿が特徴。同市明野地区の炭焼戸東遺跡から出土したもので、15~17世紀に作られたとみられる。

年表は「筑西市の足跡」と題し、時代ごとの出来事を紹介する。奈良時代の「新治郡衙(ぐんが)跡」「新治廃寺跡」や、弥生時代の女方遺跡から出土した「人面付壺(つぼ)形土器」などの写真が添えられている。

同課の担当者は「市の歴史を知るきっかけになればうれしい」と話している。同展は9月26日まで。問い合わせは同課(電)0296(22)0183。