栃木県真岡市で育った高級卵「もおかの一期卵」日本最大級のいちごイベントで初販売へ

下野新聞
2025年3月12日

障害がある人たちが養鶏などに取り組む栃木県真岡市下籠谷の「わらくや」を運営する「ウィングラフィティ」は、地元のイチゴの残分を飼料に用いた高級卵「もおかの一期卵」を15、16の両日に市内で開かれる「ストロベリーワールドin真岡」のサブ会場で初めて販売する。

「日本最大級」を掲げるイチゴイベントを契機に、3年前から温めてきた商品化の構想実現に踏み切った。

就労継続支援A型事業所のわらくやでは、障害がある人たちが雇用契約を結んで働き、現在12人ほどが養鶏に従事する。

動物福祉や衛生環境にも気を配って希少な純国産鶏「もみじ」を平飼いで育てている。「箱庭たまご」のブランド名で、通信販売やふるさと納税の返礼品として全国に届けてきた。

3種類の商品の中でも濃厚な味で一番人気を誇る、1個300円の「箱庭茜」を生む鶏の中から特に健康な個体を厳選し、「はやしいちご園」(真岡市亀山3丁目)の協力を得て一期卵を開発した。通常のこだわりの餌に加え、イチゴ栽培の過程で出た不要な葉や茎、実の一部などを丁寧に手洗いし、乾燥させて与えている。

ウィングラフィティ社長の島田利枝さん(56)は「卵黄と卵白にハリとつやがあり、特に卵白にも感じる甘みにイチゴの効果が表れている」と胸を張る。商標も取り、販売のタイミングを探っている中、市のサポートを受けてストロベリーワールドを“デビュー”の舞台に決めた。

メイン会場の井頭公園に対しサテライト会場である真岡市荒町の久保記念観光文化交流館で販売する。1セット3個入り1000円、各日30セット限定。一期卵を使ったプリンも1個450円、各日20個限定で試験販売する。

島田さんは「大きなチャンスをもらった。ひと味違うおいしさを知ってほしい」と話している。

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