動物の成長愛らしく 絵本作家 satocoさん 茨城・日立で最新作原画展
茨城県日立市在住の絵本作家、satoco(さとこ)さんの最新作「いくよ!コラッジョ Go!Coraggio」の原画展が、同市弁天町の角記念市民ギャラリーで開かれている。幼いフクロウの成長を描いた物語で、会場にはかわいらしい動物を描いた作品が並ぶ。9月1日まで。
satocoさんは熊本出身で、結婚を機に日立市に移住。主婦をしながら絵本の学校で学び、2018年に「ポストのポス」でデビューした。現在は市内の自宅で子ども向けのお絵かき教室を主宰している。
新作の主人公「コラッジョ」は森の番人のフクロウの息子で、名前はイタリア語で「勇気」の意。大切なもののために、勇気を出して困難に立ち向かう姿を描いた。
主人公のキャラクターは約6年前に完成。書籍化は諦めかけていたが昨年、自身の教室でダミー本を手に取った生徒から「面白い」と背中を押され、2作目の出版にこぎ着けた。
会場には、A3サイズの原画全15点を紹介。コラッジョが友達のハリネズミと楽しそうに遊ぶ姿や、不安そうな表情で闇の中を飛んでいく様子などを描いた作品が並ぶ。はっきりとした色使いと森の深い青が印象的だ。
相手を思いやる気持ちを大切にしてほしいと願い、創作活動を続けるsatocoさん。「一人で抱え込まず、大事な時に勇気を出して行動すれば、周囲には支えてくれる人がいるということが伝わるとうれしい」と話す。
ほかに、絵本に盛り込めなかった場面の原画や、会期中のワークショップで子どもと描いた幅約10メートルの森の動物たちの絵も展示している。入場無料。
地図を開く | 近くのニュース |