《体験王国いばらき プレーヤー名鑑 プレDC編》結城市商工観光課観光係長 鈴木真琴さん(48)

茨城新聞
2022年12月28日

■結城紬や街並み 磨き上げ

2023年秋の大型観光企画「茨城デスティネーションキャンペーン(DC)」に先立ち、「プレDC」が今月末まで茨城県内各地で実施されている。茨城DCを支える「プレーヤー」を紹介する。

ユネスコ無形文化遺産に登録される伝統工芸品「結城紬(つむぎ)」と、歴史や風情を感じさせる見世蔵などの街並みが自慢の茨城県結城市。それらを観光資源として磨き上げ、誘客につなげようと茨城県結城市商工観光課観光係長の鈴木真琴さん(48)は日々奮闘している。

プレデスティネーションキャンペーン(DC)や23年秋の茨城DCの目玉も結城紬で、着付け体験の後、着物姿で街歩きを楽しむのが人気だ。自身も頻繁に現場に足を運び、「結城紬の歴史」と題した紙芝居形式の解説を軽妙な語り口で披露している。

プレ、アフターを含めて3年がかりとなるDCについて、「稼げる観光を実現させるためのきっかけに」と位置付ける。「市内を訪れた観光客にお金を落としてもらうためには、しっかりとした旅行商品を作り、積極的に売り出さなければならない」と強調。プレDCの一環で先月9日に開かれた全国宣伝販売促進会議では、同市のブースで着付け体験や結城紬ネックストラップの配布を行い、参加した全国の旅行業者らにPRした。

現在の部署は3年目。観光の仕事にやりがいを感じ、「いかにおもてなしをするか常に考えている。訪れた方たちに喜んでもらえた時が一番うれしい」と笑顔を見せる。

将来的には、観光の取り組みの主役を「まちの事業者」が担うことに期待し、「事業者が自分事と捉え、行動していくことが不可欠」と力を込める。「市内でそれを担うリーダーが育ちつつある。彼らに任せられるような仕組みづくりがDC期間を通じてできればいい」と意気込んだ。