世界に「笠間」発信 陶芸大学校開校 1期生12人が入学

茨城新聞
2016年4月8日

 陶芸に関わる多くの人材を輩出してきた県窯業指導所(笠間市笠間)が7日、デザインや造形教育を重視する県立笠間陶芸大学校として再出発した。焼き物産地「笠間」の底上げを目指す待望の学びやには、18~43歳の1期生12人が入学。初代学校長に就いた県陶芸美術館長の金子賢治氏は「日本陶芸の最高水準を吸収できる学校として陶芸文化を深め、笠間から世界に発信していきたい」と決意を示した。

 大学校は、陶芸学科(2年制)と研究科(1年制)で構成。ろくろ技術習得を中心とした県窯業指導所の機能を見直し、手びねり・たたらなどの技法や石こう型による成形、磁器制作も取り入れる。外部講師による授業で現代陶芸の潮流なども学ぶ。

 教育の要となるのが、特任教授の佐藤雅之さん(47)と五味謙二さん(37)。現代陶芸家として先鋭的な表現で数々の賞に輝く。2人の気概と手腕に期待がかかる。

 開校記念式典には、入学生のほか、橋本昌知事、大学校顧問で備前焼の人間国宝、伊勢﨑淳氏など約130人が出席。入学生を代表して陶芸学科の秋田宙秀(ひろひで)さん(22)が「陶芸の発展に貢献できるよう精進します」と宣誓。橋本知事、金子校長らがテープカットして大学校の船出を祝った。

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