大谷石の蔵、響く音楽 栃木 10組演奏、300人聴き入る

下野新聞
2022年6月6日

【栃木】嘉右衛門(かうえもん)町の油伝味噌(みそ)にある石蔵で5日、「石蔵音楽会」が開催された。

石蔵は大正~昭和初期の間に建てられたとされ、味噌の保存庫として使われた。20年以上前からは空き蔵となり、同社が利活用方法を探っていた。

音楽会は、地元で空き家対策に取り組む建築関係者らでつくる団体「かえもん暮らし」を中心とした「石蔵音楽会実行委員会」が企画。音の響きが良い大谷石の蔵であることに注目し、開催に向けて清掃や補修などの整備を行ってきた。

この日は市内外から計約300人が来場。50席用意した観客席は常に満席の状態となり、地元の音楽関係者ら10組が、歌やピアノ、ギターの演奏を披露した。来場者たちは石蔵に響く美しい音色にうっとりと聴き入っていた。

佐藤大介(さとうだいすけ)実行委員長(44)は「嘉右衛門町全体の活性化にもつながれば」、同社の小池英太郎(こいけえいたろう)社長(31)は「多くの方に協力していただいたかいがあった」と話していた。