笠間、愛宕神社「悪態まつり」 天狗に罵声、供え物争奪

茨城新聞
2018年12月17日

参拝者が天狗に罵声を浴びせ、御利益を求めて天狗の供え物を奪い合う奇祭「悪態まつり」が16日、笠間市泉の愛宕山頂の愛宕神社などで行われた。

「日本三大奇祭」にも数えられるまつりは、13の天狗が厳しい修行をしていた同山の伝説にちなみ、江戸時代中期から行われている。伝承によると、領主が政治に対する住民の意見を聞くため、その時に限り、どんな悪態をついても罪にならないとして始まった。

天狗役の氏子は白装束に烏帽子(えぼし)を着け、山麓から同神社まで約4キロを無言で行進。参拝者は道中、「ばか野郎」などと罵声を浴びせ、天狗が16カ所のほこらに置いて回った供え物をわれ先に奪い合った。

手に擦り傷を負いながらも御利益を手にした東京都の桜井彩美さん(28)は「必死で取った。来年はさらによい年になってほしい」と笑顔で話した。

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