「何度も訪れたくなるトイレ」 障害ある作家10人のアートで明るい空間 JR群馬総社駅(群馬・前橋市)に作品展示

上毛新聞
2026年4月29日

JR群馬総社駅(群馬県前橋市総社町植野)の公衆トイレに障害がある人のアート作品を飾る「駅まちトイレミュージアム」が20日始まった。「群馬で一番楽しい、何度も訪れたくなるトイレ」を目指し、障害者支援に取り組むNPO法人「麦わら屋」(同市高井町)の所属作家10人が制作した絵画や立体作品計約30点がトイレ内を明るく彩っている。5月22日までの期間中、定期的に清掃活動と作品の入れ替えを行う。 

駅の西口開設に向けて周辺の地元住民と未来像を考えようと市が開いたワークショップ(WS)を機に、同法人と美容室「リラ・ヘアサロン」(同市青梨子町)が立ち上げた「群馬総社駅まちプロジェクト」の第2弾。WSで高校生から同駅のトイレが汚いとの声が上がったことを受け、アートの力でトイレの魅力を高め、障害がある人の表現や活動を身近に感じてもらおうと企画した。

20日は同法人の職員や作家ら約10人が集まり、高崎市で公衆トイレの清掃活動を17年続ける飯塚輝明さん(57)と一緒にトイレ内を清掃。その後、壁や棚にゾウ、ユキヒョウといった動物や建物を個性的なタッチと色使いで描いた絵画、トイレットペーパーの周囲で人形が走ったり座ったりする立体作品などを作家名などとともに展示した。

視察した小川晶前橋市長は「トイレが明るくなって、アートの力を感じる」と感動した様子。作家の一人、関谷拓人さん(27)は自身の展示作品を見て「うれしい。上手だと思ってもらいたい」と笑顔を浮かべた。

法人理事長の小野介也さん(46)は「きれいに使いたいトイレになった。身近な地域で暮らす障害がある人の活躍を知ってほしい」と話し、美容室を経営する羽鳥昌樹さん(44)は「地域の隠れた才能に光を当て、障害のある人が社会参加する機会になる」と期待した。