水戸の中心街に美術館 「クヴェレ」開館 大観や波山 名品身近に 茨城

茨城県水戸市泉町の旧銀行建屋を活用した文化施設「テツ・アートプラザ(TAP)」の中核となる美術館「クヴェレ」が開館した。茨城県出身の横山大観や板谷波山をはじめとする日本近現代の絵画や工芸品、シルクロードにちなむ東洋古陶磁など多彩な名品を収蔵する。訪れた市民たちは水戸の中心街に湧き出した新たな「文化の泉」がにぎわいにつながるよう期待を寄せた。
館名のクヴェレはドイツ語で「泉」を意味し、立地する泉町にちなむ。昨秋開業したホールやカフェとともに、「湧き出す泉に人々が集い、交流が生まれる場となるように」との願いが込められた。TAPを管理、運営する哲文化創造公益財団法人は、アパレル大手アンドエスティHD(旧アダストリア)会長の福田三千男氏が理事長を務め、「芸術文化の振興」と「地域活性化」に寄与することを目指している。
クヴェレの展示室は1階と2階合わせて広さ約400平方メートル。収蔵作品は、福田氏が収集した日本近現代の絵画や工芸品約270点、石油販売会社「吉田石油」(本社・水戸市)前顧問の故・吉田光男氏から寄贈された古陶磁や仏教美術約250点、有田焼の大皿コレクターとして知られた故・瀬川竹生氏(神奈川県横浜市)寄贈の伊万里染付大皿113点など合わせて約630点に上る。
開館記念の第1弾として、「Meet 美の交差点 近代日本画と東洋陶磁」展を7月5日まで開催。1階はシルクロードにちなむ東洋古陶磁63点を展示。中国関係は後漢時代の緑釉樽(りょくゆうそん)や宋時代の青白磁、日本のものでは鎌倉時代の古瀬戸壺(つぼ)、室町時代の丹波大壺などをそろえた。2階の前期展(4月22日まで)は大観の六曲一双屏風(ろっきょくいっそうびょうぶ)「放鶴(ほうかく)」や小川芋銭の日本画「河伯安住所(かはくあんじゅうしょ)」、波山の陶芸作品「葆光彩磁延壽紋様香爐(ほこうさいじえんじゅもんようこうろ)」など茨城県出身作家の名品を含む25点を並べている。
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