手塚治虫3大キャラ、稲穂で描く 小山で「田んぼアート」の図柄に

下野新聞
2016年4月10日

 【小山】アトムを描こう-。5月22日に田植えを行い、7月中旬に見頃を迎える市内3カ所の田んぼアートの絵柄に、手塚治虫(てづかおさむ)さんのアニメキャラクターを使用することが9日までに決まった。「鉄腕アトム」「ブラック・ジャック」「ジャングル大帝」の3種類。市によると、手塚さんのキャラクターをデザインする田んぼアートは全国的にも珍しいという。

 田んぼアートは、色が異なる複数の古代米の稲で絵柄を描く。美田東部、思川西部、絹の土地改良区と結城用水土地改良区などでつくる実行委員会が主催する。

 アフリカで日本アニメの放送や土壌改良材の販売などに携わる「太陽インダストリーアフリカ」(東京都文京区)の伊藤政則(いとうまさのり)代表(46)=市出身=が仲介し、手塚プロダクションの承諾を得た。

 田んぼアートは島田(ブラック・ジャック)、下生井(ジャングル大帝)、絹(鉄腕アトム)の3会場で行われる。島田会場の田植えには国際交流の一環で外務省と連携し、在日アフリカ人約30人も参加する予定だ。

 また収穫された米と古代米のもちを「アトムで描いた米・モチ」として販売する。田んぼアート米から6次産業化によって付加価値の高い生産品を創出する事業が認められ、国の地方創生加速化交付金として約2100万円が配分される。

 田植えの参加費は1千円(昼食代など)。希望者は美田東部(島田会場・0285・37・0701)、思川西部(下生井会場・0285・38・1065)、絹(絹会場・0285・49・0059)の各土地改良区事務所に申し込む。募集受け付けは11日~5月13日。

 実行委事務局の市農村整備課は「豊かな自然の恵みを生かした田んぼアートで誘客を図るとともに、農業の発展と地域活性化につなげたい」としている。

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