外国人誘客へ本腰 予約サイトやHP、接客充実に力 四万温泉協会

上毛新聞
2016年3月29日

ㅤ中之条町の四万温泉協会(関良則会長)は、海外からの旅行者を新たな集客の柱にしようと、本格的に外国人誘客(インバウンド)に乗り出す。旅館経営者が中心となって、受入態勢を話し合うインバウンド委員会を2月に立ち上げた。各旅館に対し、海外向け予約サイトへの登録や外国語ホームページ(HP)の充実を呼び掛けるほか、外国人対応の接客セミナーを開くなどして、外国人に優しい温泉地を目指す。

ㅤ同温泉は素朴で小規模な宿が多いことから、個人客にターゲットを絞ったPR策を検討する。今月4日、東京から観光・旅行関係者を招いて懇談会を開き、外国人の受け入れ態勢について意見を交わした。4月には外国人をもてなすためのセミナーを予定する。
ㅤ今後は、①クレジットカードが使える②英語のパンフレットがある③英語のHPがある④外国語を話せるスタッフがいる―など、各旅館が外国人客を受け入れられる状況かどうかを調べる。
ㅤ委員会メンバーで、柏屋旅館の柏原益夫社長は先駆的に受け入れに取り組む。2014年末に英語のHPを充実させると、1年間で海外からの宿泊客が倍増の約400人となった。柏原社長は「ベジタリアンに対応するとか、東京から近いといった、外国人が関心を持つ情報を提供することで客足が伸びた。集客の一つの柱にできるかもしれない」と手応えを話す。

ㅤ口コミの情報も重視し、宿泊客に外資系旅行サイトや会員制交流サイト(SNS)への投稿を依頼するカードを手渡す。SNSに投稿された情報が新たな客を呼ぶ形になっている。
ㅤスイスから訪れた女性はブログで野菜のみの食事に対応してくれることを知り、柏屋旅館を選んだ。「サービスが良かった。落ち着いた温泉で魅力的」と話した。家族3人で訪れた中国人女性は「箱根と草津に行ったことがあるが四万は初めて。静かで良かった」と満足そうだった。
ㅤ旅館佳元には4月、日本の専門学校を卒業したベトナム人女性が入社する。外国人客は月に数組程度だが、今後の需要を見込んで初めて採用した。委員会メンバーで同協会旅館部長を務める田村佳之社長は「シーズンオフや平日の集客を考えると外国人誘客は欠かせない。これまでの顧客を大事にした上で、外国人客も受け入れられる環境を整えたい」と話した。

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