信越線で活躍 「ロクサン」シミュレーター登場 機関士気分で出発進行 安中・鉄道文化むら

上毛新聞
2020年6月13日

 JR信越線の碓氷峠越えで活躍した電気機関車「EF63(通称・ロクサン)」の機関士気分を味わえるシミュレーターが今月、安中市の碓氷峠鉄道文化むらに登場した。実際の運転席に座り、画面に映し出される映像を見ながら運転を体感できる。担当者は「本物の機器を使ったシミュレーターを楽しんでほしい」と呼び掛けている。

 シミュレーターは実物のマスコンハンドルやブレーキなどを操作して、横川―熊ノ平間(約13分間)を運転することができる。運転席前の画面には当時の沿線を再現した映像が映し出され、臨場感がある。年内には横川―軽井沢間を運転できるようにする予定。

 同施設を運営する碓氷峠交流記念財団によると、これまでも同様のシミュレーターはあったが、3年ほど前に故障してからは使えない状況が続いていた。映像や音声などを大幅にリニューアルして、1日から再稼働した。当時を知る国鉄OBも評価する出来栄えになったという。

 同施設では、ロクサンの実車の運転を体験することもできるが、運転には講習を受講して試験に合格する必要があり、対象は18歳以上などに限られる。シミュレーターはこうした条件がないため、同財団の中島吉久理事長は「誰もが気軽にロクサンの運転を楽しめるようになった」と話した。

 シミュレーターの利用は1回1000円で、売店でチャージ用のカードを購入する。

 問い合わせは同施設(電話027-380-4163)へ。