矢板に にぎわい呼ぶ館に 複合施設オープン 会社社長 東泉さん、個人で整備

下野新聞
2020年7月15日

 【矢板】観光案内所やゲストハウス、カフェなどを兼ね備えた複合施設「矢板にぎわい館」が15日、扇町1丁目にオープンする。JR矢板駅に近い市中心部の活性化につなげようと、製材や資材販売などのトーセン(山田)の社長、東泉清寿(とうせんせいじゅ)さん(67)が個人で整備した。新型コロナウイルス禍での船出となるが、市商工会長でもある東泉さんは「コロナに負けず、若者の育成や交流促進の拠点とし、活気ある町並みづくりに取り組んでいきたい」と意気込んでいる。

 にぎわい館は地元材を使った木造2階建て2棟で、1号館が延べ264平方メートル、2号館が延べ165平方メートル。

 今夏に予定されていた東京五輪などを見据えて昨年12月に着工し、昭和レトロ感をイメージした彩り豊かな外観に仕上げた。

 1号館の1階に入るのは、市観光協会の委託を受けた市内初の観光案内所。八方ケ原の自然や市の歴史、文化などをPRするほか、カヌーやキャニオニングなどのアウトドア体験も受け付ける。シェアキッチンやコーヒーの焙煎(ばいせん)所も備えた。

 2階はトイレやシャワーが共同のドミトリー(相部屋)のゲストハウスで、男女共用に16人、女性用に8人が宿泊できる。

 2号館は1階にカフェが入り、アルコールの提供もある。夜はスポーツバーとして、若者らが集まる場所を目指す。2階は貸しホールとした。

 観光案内所を担当するアウトドアイベント企画などのオムーチェ(扇町1丁目)の漆原邦和(うるしばらくにかず)代表(39)は「案内所のオープンで、これまでは難しかった週末にも観光案内ができるようになる。矢板ならではの魅力を伝えていくので、県内外から多くの人に足を運んでほしい」と話している。

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