産総研 「キログラム原器」公開 日本の重さ標準分銅
茨城新聞
2018年11月13日
産業技術総合研究所(産総研・つくば市)は12日、日本の重さ(質量)の標準となっている分銅「日本国キログラム原器」を報道関係者に公開した。重さの単位「キログラム」の基準の定義が、13日からフランスで開かれる第26回国際度量衡総会(~16日)の審議を経て、新手法となることを受けての公開。
「日本国キログラム原器」は、国際キログラム原器の複製として、1890年に国際度量衡局から日本に配布された。現在まで日本の重さ(質量)の国家標準の役割を担い、1980年に計測研究所(現在の産総研)に保管された。白金イリジウム合金製で高さ、直径ともに3・9センチの円柱。
少しの汚れなどで1キログラムからわずかに変化してしまうことから、産総研施設内の原器用金庫に厳重に保管され、大きさの異なる2種類のガラス製のふたに覆われている。部屋の温度は20度、湿度は0%に保たれて管理されている。
キログラム原器に代わる新手法は、重さなどに関わる物理学の基本的な定数「プランク定数」を利用する。新手法が総会で決議されれば、約130年ぶりの改定となり、2019年5月20日に移行する予定。
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