江戸時代の資料編刊行 常陸大宮市史 水戸藩の幕末騒乱収録 茨城

茨城県常陸大宮市は江戸時代の市域における水陸交通や旅、家族、由緒の継承、学問や教育などを、古文書から読み解いた「常陸大宮市史 資料編4 近世II」(B5判、809ページ)を刊行した。天保期以後、長倉地区を領した長倉松平家や水戸藩の幕末騒乱など、市域にとって特色あるテーマを扱い、さまざまな角度から水戸藩領農村社会像を描いている。
同書は、佐竹氏の国替え(1602年)以降の市域に関して、新出史料を含む古文書329点とカラー口絵50点を掲載している。9章「道を行き交う人とモノ」では、水戸と奥州、野州を結ぶ南郷道や那須道などに注目し、近世Iに続く冒頭の10章「久慈川・那珂川の水運」では、河岸問屋の存在、紙やたばこなど特産品の輸送を紹介している。11章「旅人が観た風景」、12章「村人たちの人生」と続き、13章「家と個人の記憶」で、佐竹氏や宇都宮氏など中世武家領主をはじめ、さまざまな由緒を有する市内20旧家の57件の系図や由緒書を全文掲載した。14章「学問・思想と地域社会における実践」で、野口村の郷校時雍館(じようかん)の設置に関する史料、紙問屋で豪農・関澤家の本居宣長ら文化人との交流を紹介。15章「幕末騒乱と地域社会」まで収録され、近世史が完結した。執筆者は、茨城大人文社会科学部の添田仁教授ら10人。
1冊4500円で、市文化スポーツ課、市歴史民俗資料館、市文書館で販売している。問い合わせは市文化スポーツ課の文化振興グループ(電)0295(52)1111の内線343。
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