「低山ハイキング」コースマップで魅力発信 群馬・安中市が作成 現在地分かる案内板で安全にも配慮

上毛新聞
2026年6月5日

郷土の里山の魅力を広く発信しようと、群馬県安中市は31日までに、「ぐんま百名山」の一つで秋間地域にある石尊山(570.9メートル)を中心としたハイキングコースマップを作成した。一帯は「安中アルプス」と親しまれ、初心者でも日帰りで手軽に登山を満喫できることから、近年人気を集める「低山ハイキング」のコースとしてPR。新幹線駅から「降りてすぐに登山できる」立地からJRの協力も得て、観光振興につなげる。

きっかけは、同市を拠点に活動する 碓氷ハイキングクラブによる昨年の創立50周年を記念した取り組み。安全な山歩きの機会提供や関係人口の創出につなげようと市観光課の協力を受け、JR安中榛名駅を発着点に周辺の低山を散策する「安中アルプスコース」を考案。子どもからお年寄りまで安心して歩けるよう案内標識を設置した。

マップは同コースを基に作り、石尊山と御殿山(405メートル)、最高地点の戸谷山(605メートル)との稜線(りょうせん)をつなぐルート。全行程の距離は約11キロ、歩行時間5時間前後で、1日かけてハイキングできる。周回コースの利点を生かし、石尊山頂上から同駅へショートカットすれば、半日コースとして時間を短縮することも可能という。

石尊山は古くから信仰の山としてあがめられ、山頂には多くの石碑がある。御殿山直下の岩棚には市指定史跡「赤穂義士四十七士石像」が並ぶ。同市は「石碑や史跡、山岳展望、山村風景を楽しみながら1年を通して歩ける。コースは穏やかで眺めが良く、森林浴も楽しめる」と紹介する。

コース各所に設置した案内板には番号を記し、万が一の事故などで通報する際には番号を連絡することで現在地が分かるよう工夫し、マップにも記載した。岩井均市長は「スタート地点が新幹線の駅としてアクセスも抜群。多くの人に訪れてほしい」と呼びかける。

マップは今後、JRに協力してもらい、ホームページや交流サイト(SNS)で発信するほか、市有施設や同駅に配置する。市外からの観光誘客を図ろうと首都圏キャラバンや各種イベント、県内で登山用品を取り扱うアウトドアショップでも配布を計画している。