小栗上野介の首を一時埋葬した法輪寺(群馬・館林市)に看板 小栗の生涯と首が村に戻るいきさつ紹介

上毛新聞
2026年5月31日

2027年のNHK大河ドラマ「逆賊の幕臣」の主人公、小栗上野介忠順(ただまさ)と群馬県館林市との関わりを知ってもらおうと、市教委は小栗の首が一時埋葬された館林市朝日町の法輪寺に、小栗との関連を紹介する看板を設置した。

市史によると1868年、権田村(現・高崎市倉渕町)で小栗が無実の罪で新政府軍に斬首された後、 首は当時総督府の本営が置かれた館林に送られた。総督の岩倉具定(ともさだ)が小栗本人かを確かめる首実検をした後、法輪寺に埋葬した。田中英文住職(51)によると、本堂西側の大木の根元に埋められたという。

翌年、権田村の役人らが寺に忍び込んで首を掘り返し、権田村の東善寺に持ち帰って胴体と合わせて埋葬したとされる。首を掘り返した実行役はその後捕らえられ、館林藩主秋元家の家臣、塩谷良翰(よしもと)が取り調べた。塩谷は実行役を罪に問わなかった。市史は「“盗掘”に同情し、始末書を書き改めさせた塩谷の取計らいであったという」と記す。

看板は縦60センチ、横120センチのアルミ製。小栗の肖像画と法輪寺の写真、小栗の生涯、首が村に戻るまでのいきさつを紹介している。田中住職は「小栗や館林のことを知ってもらえるとありがたい」と話し、今後も寺では小栗の逸話を語り継ぐ考えだ。

昨年末、法輪寺の檀家(だんか)らが発案し、市教委が先月末に設置した。設置費は約13万円。市教委文化振興課は「一時的だが小栗の首を葬っていたことが知られていない。大河ドラマに合わせて歴史を知ってほしい」としている。檀家世話人会も寺ゆかりの人物16人を紹介する看板を設置した。