栃木県鹿沼市の旧小学校体育館がリニューアル 市内37年ぶりとなる日本酒の醸造所に
下野新聞
2024年7月7日
清酒製造業の小林醸造(栃木県鹿沼市上粕尾)は4日、旧上粕尾小体育館を改装した「前日光醸造所」の竣工式を行った。栃木県内で新たな事業者が清酒醸造を行うのは51年ぶりで、37年ぶりに鹿沼市産の清酒が復活する。
小林醸造は酒類卸小売業の小林酒店(鹿沼市千渡)が設立し、後継者が不在だった大田原市の池島酒造の事業を譲り受け、清酒製造免許の移転許可を受けた。酒蔵ごと経営を引き継ぐ事例はよくあるが、酒蔵を新設する取り組みは全国でも珍しい。
竣工式には松井正一鹿沼市長や石井陽子県産業労働観光部長など約40人が出席。小林一三社長は「この地で(酒造りを)何百年も続けていくことが私の使命」とあいさつし、松井市長は「中山間地域の活性化を含めて鹿沼を盛り上げてほしい」と期待を寄せた。
醸造所は小売店や飲食店などが求める酒を小ロットで造る「オーダーメード酒」を主軸とするほか、池島酒造の銘柄「池錦」や小林酒店オリジナルの「鹿沼娘」も醸造する。
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