鉄道模型、代金運ぶ 筑西・和菓子店「湖月庵」
茨城新聞
2020年5月5日
来店者と店員のソーシャル・ディスタンス(社会的距離)を保とうと、鉄道模型の蒸気機関車を走らせるユニークな代金の支払い方が、和菓子製造販売の湖月庵(筑西市丙)で行われ、市民の静かな話題を集めている。新型コロナウイルス感染症対策として、上野高則社長(40)と長男、拓人君(6)が考案した。
「ディスタンス号」と名付けられた汽車は「シュッ、シュッ」と音を鳴らし、カウンター上に設置された長さ約2.5メートルのレール上を走る。来店者は客車の屋根に商品の代金を載せ、店員へ送り出す。店員はおつりを載せて送り返す。鉄道模型は、約3年前に祖父の浩正さん(79)が拓人君に贈ったものという。
筑西市は水戸線と真岡線、常総線が結ばれる「鉄道の街」。だが、真岡線のSL「もおか」は3月から同感染症の拡大で運休が続く。「皆が笑顔でいてほしい」と拓人君。上野社長は「お菓子は食べるとホッとする。癒やしになる。このお店で少しでも楽しくなってもらえれば」と話した。
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