悪態まつり、天狗に罵声 笠間・愛宕山
茨城新聞
2019年12月16日
笠間市の愛宕山に伝わる伝説の天狗(てんぐ)に罵声を浴びせる奇祭「悪態まつり」が15日、同山頂の愛宕神社などで行われた。天狗の行進に向けて「ばかやろう」「早く歩け」などとののしり、御利益があるといわれる供え物を奪い合った。
「日本三大奇祭」にも数えられるまつりは、13の天狗が厳しい修行をしていた同山の伝説にちなみ、江戸時代中期から行われている。伝承によると、領主が政治に対する住民の意見を聞くため、その時に限り、どんな悪態をついても罪にならないとして始まった。
天狗役の氏子は白装束に烏帽子(えぼし)を着け、山麓から同神社まで約4キロを無言で行進。供物が置かれた16カ所のほこらの周囲は、参拝者やアマチュアカメラマンらでごった返した。御利益を手にした市内の地方公務員、青柳健一さん(47)は「うれしい。来年はさらにいい年にしたい」と笑顔で話した。
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