水上温泉の旅館、松乃井(群馬・みなかみ町)が「大江戸温泉物語」に 運営会社が事業譲渡

上毛新聞
2026年4月9日

「大江戸温泉物語」のブランドで宿泊施設などを全国展開する「GENSEN HOLDINGS」(ゲンセンホールディングス、東京都中央区、川崎俊介社長)は、水上温泉の旅館「源泉湯の宿 松乃井」(群馬県みなかみ町湯原)を運営するシーガル・リゾートイノベーション(同所)と同旅館の運営事業の譲渡契約を結んだと発表した。改修して「大江戸温泉物語Premium(プレミアム)松乃井」(仮称)とし、8月ごろの開業を目指す。契約は1日付。

大江戸温泉物語としては全国74施設目で、 上位クラスのプレミアムシリーズは全国27カ所目。県内は渋川市の伊香保温泉に「Premium伊香保」がある。

松乃井の敷地面積は約3万5千平方メートル。建物は鉄骨造と鉄筋コンクリート造で4~11階建ての5棟があり、延べ床面積は計約3万1千平方メートル。同旅館のホームページによると、1956年に松乃井ホテルとして開業した。

ゲンセンホールディングスは、都内から車で約2時間とアクセスが良く、ラフティングなどのアウトドアや冬のスキーをはじめ、新緑、紅葉と一年を通じて楽しめる地域性から集客力が高いと見込んだ。従業員の雇用は継続する方針。

ラウンジでは、アルコールやソフトドリンクを無料で提供する。子どもが楽しめるよう、館内に大型遊具を設置してキッズパークを作る予定。既存の二つの大浴場、三つの露天風呂、五つの貸切風呂は補修して活用する。客室数231室、最大1331人が宿泊できるようにし、全国の大江戸温泉物語の中でも有数の客室数となる。

みなかみ町観光協会の小野和明専務理事(63)は事業譲渡について「松乃井は規模が大きく、水上温泉を象徴する旅館。知名度の高いブランドで運営が継続されるとのことなので、温泉地全体の活性化につなげてほしい」と期待した。

宿泊料金は中学生以上1万5千円~、3歳未満無料などを予定している。大江戸温泉物語グループの会員数は180万人。同社は「新しいお客さまを水上温泉に訪れるきっかけとなるよう施設を充実させ、地域に貢献していきたい」と説明している。

シーガル・リゾートイノベーションは2007年から松乃井を運営してきた。3月30日泊を最後に、1日以降は改修工事で休館している。戸沢千明社長(75)は「旅館の規模が大きく後継者不在のため運営を譲渡した。集客力が高まり、波及効果でみなかみ町が元気になる」とした。同社とグループ会社は他に、沼田市の老神温泉「源泉湯の宿 紫翠亭」、みなかみ町の猿ケ京温泉「源泉湯の宿 千の谷」など4カ所を経営しており、これらは今後も直営していくという。