群馬県立土屋文明記念文学館 開館30周年で常設展示室をリニューアル 10年ぶり

上毛新聞
2026年4月8日

7月に開館30周年を迎える群馬県立土屋文明記念文学館(群馬県高崎市保渡田町)が1日、旧群馬町出身の歌人、土屋文明(1890~1990年)の生涯や作品を紹介する常設展示室をリニューアルした。展示資料約150点のうち半数を入れ替えた他、解説文を掲示し、インタビュー映像の上映コーナーを新設した。これまで以上に文明の世界に浸ることができる。

文明は、短歌雑誌「アララギ」の編集発行人を戦前から戦後にかけて22年務め、中心的指導者としてけん引した。終戦後に叫ばれた俳句や短歌の価値を軽視する「第二芸術論」に対して短歌の文学的価値を主張するなど、文明のさまざまな功績を伝える新設パネルから展示が始まる。

6章構成は変わらないが、それぞれ の展示内容を充実させた。第一高等学校時代に着用した外套(がいとう)や文明が使用していた「牧野新日本植物図鑑」(牧野富太郎著)、戦争により休刊していた「アララギ」を復刊することを伝える斎藤茂吉宛の書簡の複製なども新たに展示に加わった。

同館によると、リニューアルは約10年ぶり。学芸員の長谷川誠さんは「戦争の厳しい時代や戦後の第二芸術論など、さまざまな物事から短歌界を守り抜いた功績を伝えたい。文明の短歌そのものもぜひ味わって」と話している。

午前9時半~午後5時。火曜休館。一般200円、大高生100円。