杉線香の製造ピーク ニックン紫山堂 創業150年の老舗

茨城新聞
2015年7月18日

盆から秋の彼岸にかけた墓参シーズンに向け、創業150年の老舗線香製造、ニックン紫山堂(石岡市小幡、藤田操社長)で伝統的な杉線香の製造が最盛期を迎えている。同社は杉線香を通じて伝統文化を守る取り組みに力を入れている。

同社は1865(慶応元)年創業。桜川市境近くの湯袋峠に向かう県道沿いに立地し、筑波山を水源とする河川の水力を生かした製粉業が当時から盛んだった地域。古くから近くに需要があり、原料の杉が豊富だったことから、日光の技術者が移り住み同地域で最初に起業したとされる。

県内で線香製造は同地区の2業者のみで県伝統工芸品にも指定。昨年度のふるさと納税額で関東1位となった石岡市が返礼品の一つに採用している。

墓参で使う束になった杉線香は、この時期だけで年間の約8割を出荷する。東南アジアからの安価な輸入品に対抗するため、機械化も進めるが、杉線香は自然由来の原料を使うため製造過程で曲がりや折れが出るため、熟練した人の手と目が不可欠。梅雨の湿気と闘いながら、繊細な手作業が続いている。

同社はまた、日本文化の中で杉が持つ精神的な意味や線香を使う仏法を分かりやすく解説したしおりを商品に同封し、杉線香の伝統を守り続けている。

杉線香の魅力について、藤田社長は「杉は国内唯一の香木。心を静める香気が古くから重要視されてきた」と話している。

同社紹介ページは、http://www.shokokai.or.jp/08/084631S0024/

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