観光客ら注目「黄金鮎」 大田原・黒羽観光やな 御利益、インスタ映え… 1・85メートル、丸太彫り制作

下野新聞
2018年6月5日

 【大田原】黒羽向町の「黒羽観光やな」にある全長約1・85メートルの木彫りの「黄金の鮎(あゆ)」が話題になっている。黒羽観光簗漁業組合常務理事の松浦節(まつうらみさお)さん(77)=須佐木=が制作し、那珂川をバックに光輝く姿が「御利益がありそう」「インスタ映えする」などと最近、注目度がアップ。同やなは7月に始まる観光バスツアーの「パワースポット巡り」のコースにも組み込まれ、松浦さんは「黄金パワーで多くの人に来てほしい」と期待している。

 松浦さんは昨年春、長さ2メートルケヤキの丸太を購入し、チェーンソーとなた、のみを使って約1カ月かけて「黄金の鮎」を彫り上げた。「左右対称にするのが難しかった」というが、仏像彫刻を習っていたことや、市森林組合での勤務経験からチェーンソーの扱いに慣れていたことが生きた。

 「お客さまに福を持ち帰ってもらいたいと考えた。那珂川を元気に上る鮎と一緒に運気も上昇するイメージで黄金色にした」と松浦さん。招福の雰囲気を演出しようと、隣に七福神の恵比寿様、大黒様をかたどった手製のパネルを並べた。

 やなという場所柄、恵比寿様には釣りざおではなく大きな網を持たせた。パネルは顔の部分を外して自分の顔を出すこともでき、夕日を浴びて輝く「黄金の鮎」と共に、観光客の記念撮影スポットとして人気だ。

 雲巌寺や那須神社などを回る、はとバスのツアー「パワースポット巡り」では、同やなが食事場所に選ばれた。松浦さんは「多くの人に見てほしい。ゆくゆくはもう1匹作ってペアにし、恋人たちの聖地にしたい」と夢を膨らませている。

 川へのやな架設は7月20日ごろを予定している。

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