豚のうまみ 4時間かけて 【県南グルメ 今夜のごちそう】(87)カスレ BISTROT Comme d’habitude(小山)
下野新聞
2020年3月31日
店の名の「コムダビチュード」は、フランス語で「いつものように」。住宅街にベージュ色の店構えが目を引く、そんな名前のビストロは、菜花秀行(なばなひでゆき)さん(38)と麻紀(まき)さん(33)の夫婦で営む。
定番の「カスレ」(税別2200円)はフランスの田舎料理。白インゲン豆を豚ホホ肉や豚足などと、4時間かけてじっくり煮込む。ホホ肉と鴨肉、自家製のソーセージを乗せ、グリルして仕上げるのがコムダビチュード風だ。
トマトと豚のうまみが溶け込んだ煮込みに、3種類の肉の味がほどよく絡む。店内には夫婦で味を確かめたという欧州のワインがずらり。麻紀さんが「赤ワインが合いますね」と、ほほ笑んだ。
「いつものように」-。かつて秀行さんが勤めていた菓子店のシェフの口癖だった言葉だ。「いつものように仕事をしよう。その味を求めてお客さんは来る」
素朴なフランスの郷土料理を振る舞い、まもなく1周年。お酒と料理を囲んで語り合う時間を楽しんでほしいと、空間にも心を配り、来客を出迎える。「料理とお酒は、引き立て役でいい」。秀行さんの信念だ。
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