大学、病院、JR駅があるのに泊まれる場所が少ない? 栃木県下野市が「ホテル誘致」へ本腰

栃木県下野市内にホテルの立地を促してにぎわいをつくり、経済の活性化を図ろうと下野市は7月1日、「下野市ホテル誘致条例」を施行する。自治医大と付属病院、JR3駅(石橋、自治医大、小金井)の利用者などの宿泊需要を見込み、天平の丘公園、グリムの森などを訪れる観光客の滞留、回遊性を高めて誘客を強化する狙いがある。
市は最大2億円の補助金を用意し、自治医大駅や自治医大周辺への誘致を目指す。
ホテル誘致条例は客室50室以上を有し、用地取得か借地契約してから3年以内に営業を開始することなどを条件に、ホテルを新設して営業する事業者に対し取得額の10%、最大2億円、借地・借家の事業者には借地・借家料の10%、年間最大1000万円(運営開始から5年間を予定)を補助する。
市は移住定住、交流人口の拡大を図る上で観光が重要として昨年3月、第3次市観光振興計画を策定し、市内へのホテル・旅館の誘致を誘客強化につながる施策に位置付けている。この方針に基づき、誘致の際の優遇施策などを盛り込んだ同条例を整備した。
市は自治医大・病院利用者や、事業所のビジネス関係などのニーズを見込む。自治医大事務局はオープンキャンパスなど自治医大主催行事や、教員らによる研究会の際などの需要を想定し「宿泊施設があれば、それを使ってやりようの工夫ができる」と歓迎する。
市総合政策課の担当者は「ビジネスホテルは市内に少ない。誘致はビジネスとシティーホテルの中間ぐらいのものを考えている。補助金が呼び水となって、ぜひ来てもらえれば」と期待を込める。
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