購入体験で「作品を身近に」 ビエンナーレ作家が主導のアートフェア 群馬・中之条町で13日から

国際現代アートの祭典「中之条ビエンナーレ」の歴代の出品者37組の作品を展示販売する「アートフェア中之条2026」が13~21日、群馬県中之条町の旧廣盛(ひろざかり)酒造で開かれる。全国的にも珍しいアーティスト主導の取り組みで、2024年に続き2度目の開催。出品作家は「地方で行われるアートマーケットの可能性を広げたい」と意気込む。
酒蔵として使われた風格のある建物に、年代も出身地もさまざまなアーティストが絵画や版画、立体など多彩な作品を 搬入し、飾り付けを工夫している。
フェアの運営委員長で彫刻家の西島雄志さんは、存在と気配をキーワードに自身の手で一つ一つ渦状に巻いた小さな銅線のパーツをつなぎ合わせた「オオカミ」「鳳凰(ほうおう)」などの作品を並べる。
手すき紙や糸、布などを素材に平面やインスタレーション作品を手がける美術作家の山形敦子さん。フェアの中心メンバーの一人で、昨年のビエンナーレ展示作品やコラージュの小品を出品する。
中之条ビエンナーレの開幕時と閉幕時にパフォーマンスを披露しているDamaDamTal(ダマダムタル)は、夢や記憶をテーマに服にドローイングした作品を用意した。20日午後6時半からパフォーマンス「わたしは夢見る」を披露する。
参加者はいずれも、2007年の中之条ビエンナーレ初回から昨年の10回目までの出品経験者。特別参加として、故人2人の作品も展示する。アートフェアのホームページで各作家のプロフィルを紹介している。
作品の販売価格は1000円から数百万円ほどの予定で、出品者が値を付ける。前回は47組の1000点を超える展示作品のうち約500点が売れた。
中之条ビエンナーレの初開催から20年近くが経過。参加をきっかけに移住するアーティストも多く、アートが地域を活性化する仕組みが構築されたことからフェアが始まった。繰り返し訪れるファンが増え、2年に1度の開催時期以外にも作家と触れ合える場を望む声は多い。作家側は販売の場を確保し、収入につなげる狙いがある。西島さんは「作品を鑑賞するだけでなく、購入する体験を通してアートをより身近に感じてほしい。気に入った作品を飾ると気持ちが安らぐ」と話している。
関連イベントとして「アーティストがつくる場所」をテーマにしたトークセッションが13、14の両日午後6時から行われる。
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