全国の滝 3600カ所撮影 茨城・常陸太田 菊池さん写真展

茨城新聞
2023年8月6日

茨城県常陸太田市上利員町の菊池幹夫さん(83)の「日本の滝」写真展が、同市下宮河内町の金砂公民館で開かれている。約26年間に全国各地の滝3600カ所以上を訪れ、カメラに収めてきた未発表の作品ばかり。菊池さんは「写真を通して日本の自然の素晴らしさに触れてもらえれば」と話している。

若い頃から自然の景勝地に足を運ぶことが好きだったという菊池さん。「いつの間にか滝に魅了されていた」と話し、地元の農協を早期退職してから本格的に滝を撮り始めた。日帰りや2~3日の撮影旅行のほか、九州へは計4回訪問。毎回長期間で、中には約1カ月間滞在してシャッターを押した。

印象に残るのは秋田県の安の滝や、「巨大な一枚岩の絶壁に流れる姿が美しかった」と大分県の観音滝など。普段は一人旅だが、険しい場所へ行く時には登山経験のある友人たちに同行してもらった。撮影した滝は自前のプリンターで印刷してファイルに保管。これまでは特に人に見せたり、コンクールへの応募もなかったという。

会場にはA3ノビサイズ(48センチ×33センチ)の作品12点を月ごとに入れ替えて展示。ほかに約120枚を収めたファイルや撮影に使用した行程表、感想などを記した雑記帳も展示している。菊池さんは「よく歩いてきたなと思う。送り出してくれた女房のおかげ。一緒に行ってくれた友人にも感謝している」と話している。

期間は10月30日までの祝日を除く月・水・金曜日。午前9時~午後4時まで。問い合わせは同公民館(電)0294(76)9005。