上野三碑世界に発信 高崎で日中韓シンポ

上毛新聞
2016年5月10日

ㅤ世界記憶遺産国内候補「上野三碑(こうずけさんぴ)」(高崎市)に関する国際シンポジウム「日中韓専門家による上野三碑を考える集い」が7日、同市栄町のエテルナ高崎で開かれた。基調講演と専門家7人による意見交換会を通して参加者約80人が上野三碑の価値を再認識するとともに、記憶遺産登録を目指して世界に発信していくことを誓った。シンポジウムに先立ち、日中韓の専門家らは三碑を視察、中国や朝鮮半島の渡来文化である文字や石碑を考察した。

ㅤ開会で、主催した上野三碑世界記憶遺産登録推進協議会の横島庄治会長は「市民発のエネルギーを行政が受け止め、専門家の深い知見により新しいストーリーが開花した。上野三碑は今、世界から注目されつつある」と強調。「日中韓が民族的、文明的友好を結んでいたことを明らかにし、来年夏の正式登録に向けて頑張りたい」と訴えた。
ㅤ基調講演は県立歴史博物館長の右島和夫さんが「古代東国文化と上野三碑について」と題し、考古学の立場から三碑が生み出された地域の歴史を解説。西毛地域は東国の玄関口で、多胡郡ができる以前から有力者の古墳が造られていたことなどを指摘した。
意見交換会は右島さんのほか、東京大大学院教授の佐藤信さん、明治大教授の佐々木憲一さん、古代中国と朝鮮半島の歴史に詳しい中韓の研究者3人が出席。跡見学園女子大兼任講師の前沢和之さんがコーディネーターを務め、古代の上野地域と東アジアとのつながりなどについて意見を交わした。
ㅤ県は中韓の有識者の意見を盛り込み、今月中に申請書を国連教育科学文化機関(ユネスコ)に提出。来年夏ごろにユネスコ国際諮問委員会が登録の可否を審査する。

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